【イベントレポート】紙の上でデザインを知る1DAYワークショップ

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先日、デザイナーの丸井栄二さんを講師にお迎えし、京都天狼院(元インターン先)でワークショップを開催しました。

 

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このワークショップでは「紙の上でデザインを知る」と題し、紙とハサミを用いながらアナログでデザインを考えていきます。

普段私たちが資料やフリーペーパーなどを作るとき、Illustratorやパワーポイントなどのデジタルの手法を用いることが多いと思います。

だからこそ「イラレとか使えないからデザインできない」と思ってしまいがちなのですが、実はそんなことないんです。

もともとデジタルの手法が無かった時代に文字を切り貼りしていたように、紙の上で文字とその余白の関係をみながら動きをつけていきました。

 

 

・スピードを表すには?

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ビートルズのStrawberry Fields Forever を聞きながら、歌詞で曲を表すには?

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・文字だけでフライヤーを作ってみよう

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はじめは難しいな……という表情をされていた参加者のみなさんも、次第にコツがつかめて楽しそうでした。

最後のフライヤー作りでは、グループを作り何を一番見せたくてこの配置にしたのか? をメンバーにプレゼン。
それぞれのプレゼンを聞きながら「すごーい!」の声とともに拍手が響きます。

 

他の方がどこに注目して制作したかを知ることによって、新たな発見がありますね。

 

最後に、先生からワークショップの意図についてお話ししていただきました。

「今日はワークショップをやりながら、自分自身もとても楽しかったです。みなさんどうでした? きっとみなさん全員が、デザイナーというわけではないと思うんですけど、デザインの面白さっていうのがちょっとわかっていただけたんじゃないかなと思います。僕はもっともっとデザインっていうものを一般の、デザインとは関係のない人たちにも知ってもらいたい。

 

そして、みなさんほとんどスマートフォンiPhoneを持っていて、これが当たり前になっている。でもこれが本当に当たり前かっていうことを感じてもらいたい。これでLINEとかやっていても、本当に伝わっているのか? 本当の言葉は伝わっていないと思うんです。

 

例えば、めちゃくちゃ嬉しく、明日○○に行こうね! と送っても、それに「うん」とか「はい」とか、2文字で伝えると、どんなに心の中でめちゃくちゃ楽しみでも相手は「冷たいな」と感じるかもしれない。そうなると、文字って本当はもっといろんな表現が可能なはずなんだけど、スマホが当たり前になって、ここに搭載されている書体では表現できない。それでなにができたかっていうとスタンプ。だからデザインって本当はいろんなところにある。でもなかなか気づかない。

 

今回は文字のみでの表現だったけど、文字の周りの空間与えるだけで目立ちますよ、とか、動きが感じられますよ、とか。さっきの「はい」でも、紙面の真中に「はい」って置くのか、やや動かした時の「はい」なのか。それだけで同じ「はい」が違って見えるかもしれない。という経験を今回していただきたかったんです」

 

今回のワークショップでは、アナログな手法を用いつつも「デザイン」という手段について参加者の方に感じてもらいました。
普段、資料や自分でフリーペーパーなどを作る際、自分の伝えたい情報をただ載せるだけになってしまうこと、よくあることだと思います。

 

でも本当は、それを読む受け手のことを考えて、それを読んだ時に、見た時にどういう印象を受けてほしいかを考えることが重要なのだなと感じました。そして、そのための手段が「デザイン」なのだと思います。

 

今回のワークショップで参加者の方がデザインをより身近に感じていただければ幸いです。
丸井先生、ありがとうございました。